【ABテスト事例】EFO事例第2弾!フォーム入力時の煩わしさを軽減してCVR改善!
2020年10月23日

フォームでのABテスト事例「【ABテスト事例】EFO事例第1弾!フォーム一体型LPでサクッとCVR136%改善」にて、フォーム改善(EFO)が最もインパクトがある施策の一つであることをお伝えしましたが、今回はそのようなEFO事例第2弾です。

ユーザーがせっかくフォームにたどり着いても、フォームが入力しづらいなどの理由で購入や申込を諦めてしまうことはよくあります。
フォームではいかにユーザーの心理的負担や入力の手間を減らすか、あるいは入力するモチベーションを高められるかがとても重要になってくると考えております。

今回はユーザーがフォーム入力時に感じる煩わしさを軽減することで、コンバージョン率を改善したABテスト事例をご紹介します。

特に、PCにある要素をスマホでもそのまま見せてしまっている方は注目していただきたい事例です。

目次

EFOとは(復習)
└費用対効果が高い「フォーム改善」
A/Bテスト改善を行った背景
└フォームが長く見えると入力を手間に感じてしまう?
 施策内容
 └入力項目がFVに収まるように調整
 結果
 └KGI、KPIともに改善!
 考察
 └フォーム入力の手軽さを訴求することが有効に働いた!
 気づき
 └KPIのデータを細かく取得していたことで、更なる改善ポイントを発見
 まとめ
ご質問やお問い合わせに関して

EFO事例一覧
【ABテスト事例】EFO事例第1弾!フォーム一体型LPでサクッとCVR136%改善
【ABテスト事例】EFO事例第2弾!フォーム入力時の煩わしさを軽減してCVR改善!
【ABテスト事例】EFO事例第3弾!勝ちテストで得た仮説を更に検証してみた
【ABテスト事例】EFO事例第4弾!データからユーザー傾向を把握してCVR改善に成功した事例
【ABテスト事例】EFO事例第5弾!ページの大幅なUI変更でCVRを230.14%改善!の内容とは?


EFOとは(復習)

LPの改善において「フォーム」は、コンバージョンを改善できる可能性が高いポイントの一つで、一般的にそのフォーム改善のことをEFO(Entry Form Optimization)と呼ばれています。
言い換えると「フォームを改善することで、いかにユーザーを離脱させずにコンバージョンさせられるか」という意味も含まれていると思います。

EFOと聞くと、
・エラーが発生したら利益に影響が出るためリスクが高そう
・細かい仕様が多いページなので社内承認を得にくそう
・実装にあたって開発チームに負担をかけそう
など、つい後回しにしてしまう方が多いようです。

しかし、EFOはコンバージョン率を改善するために最も費用対効果の高い施策です。

多額の費用をかけてLPを改善したり広告を出稿したりして訪問数を増やしても、資料請求や申し込みページでユーザーが大量に離脱してしまっていては利益を得ることはできません。
また、コンテンツを新たに作成するよりもはるかに短い工数で改善することができます。

・フォームのどこを改善したらいいのか
・改善までにどれくらいの期間がかかるか
などEFOの改善をお考えの方はぜひ弊社にご相談ください。

A/Bテスト改善を行った背景

さて、今回ご紹介するのは、とあるサブスクリプション型動画配信サービスのLPのEFO事例です。

業種

サブスクリプション型動画配信サービス

サイトの型式

LP(WEBサイトなし)

KGI

無料トライアルのお申込み

検証期間

28日間

サンプル数

各パターン10000UU強 (計2パターン)

<現状の課題>

レスポンシブページで、PCサイトのフォームをそのまま縦並びにしているだけなので、スマホでサイトで見たときにフォームが長く感じることが課題として考えられました。

<仮説>

フォームが長く見えると、フォーム入力を手間に感じ、離脱する可能性があります。
特に動画配信サービスの特徴上、すぐに動画を見たいユーザーも一定数いると考えられます。
これらのことから、フォームの長さは離脱率に大きく関連していると推測できます。

上記を元に、次のような仮説を設計しました。
フォームを短く見せることで、フォームでの離脱を防ぎ、CVRを改善することができるのではないか。」

施策内容

・FV内に入力項目を収める
 └フォントサイズの調整
 └一部入力項目を2カラムに変更

元のパターン           テストパターン

 

※元パターンでは入力項目が画面外にはみ出しており、
 メルマガ記事は横にスライドしないと全文を読むことができない。
 また、CTAボタンの文言もほとんど読むことができない。

結果

テストパターン 勝ち
KGI(無料トライアルの申込):改善率103.94%、有意差84%
次ページ遷移:改善率111.77%、有意差100%
各項目の入力率:平均108%改善
エンゲージメント(≒直帰率の反対):改善率111.19%、有意差100%

考察

各項目の入力率やエンゲージメント、次ページ遷移率が大幅に改善していることから、仮説通りファーストビューに情報を収めてフォーム入力の手軽さを訴求したことで、コンバージョン率が上がったと考えられます。


「スマホのフォーム入力項目は縦並びの方がユーザービリティが良い」という意見も聞きますが、実際に検証してみることをおすすめします。
サービスやページによってユーザーの動きは異なるため、ABテストを実施しながら、多くのデータを計測していくことが大切です

また「レスポンシブページだからスマートフォンサイトをあまり変更したくない」という意見もありますが、モバイルファーストを意識してデバイスごとにUI設計することをおすすめします。

気づき

テスト中に計測していた他KPI指標からいくつかの気付き・仮説を新たに得ることができました。
ついテストの勝敗にだけ目がいってしまいがちですが、その途中途中のKPIデータを細かく計測し、分析することが非常に重要です。


①「次へ」ボタンが離脱率を上げている可能性
各項目の入力率が平均108%改善しましたが、ページ滞在時間は全体的に約10%減少していることがわかりました。

・ユーザーの滞在時間
 5秒以上滞在
   元パターン   :79.07%
   テストパターン :72.80%(6.27%減少)
 10秒以上滞在
   元パターン   :60.39%
   テストパターン :54.87%(5.52%減少)

これは「次へ」ボタンが、もっと項目があるのかとユーザーにネガティブな印象を与えてしまい、離脱を促してしまったことが考えられます。
こちらに関してはフォローテストを実施しています。
内容は次回ブログでご紹介いたします。


②一度フォームを入力させることで、次ページ遷移率を向上できる
最初の入力項目タップ率と入力率、そして次ページ遷移率ではほとんど差がありませんでした。

・最初の入力項目入力率
   元パターン   :23.54%
   テストパターン :23.97%
・次ページ遷移率
   元パターン   :17.63%
   テストパターン :19.70%

つまり、一度フォーム入力をさせることができれば、次ページ遷移率を改善できる可能性があると考えられます。


このように、データを細かく計測・分析することでページの課題をもっと細かく抽出することができます。
また、施策によってユーザーの行動がどのように変わったのかを明らかにしていくことで、さらに大きな改善を図ることもできるかもしれません。


まとめ

今回は「スマートフォン用のフォームでファーストビューにフォームを収めること」でコンバージョン率を改善することができた事例でした。

一目見たときにフォームが長いと感じると、入力せずに離脱してしまうユーザーも少なくありません。
自社サイトのフォームがユーザーに煩わしさを与えていないか考えてみてもいいかもしれません。

株式会社SHIFTではツールだけのご提供だけでなく、このように細かい分析や施策の立案、検証もするコンサルティングサービスや、その他ABテスト成功事例もご用意しております。
もしウェブ改善に行き詰まっている、リソースが不足しているなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。


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