【フォローテスト事例】お気に入り機能を使わせたい!→お気に入りボタンのタップ率は上がったけどCVRは改善しなかった…
2020年11月13日


WEBサイトのCVRを改善するとき、KGIだけでなく、いくつかのKPIを設定しているかと思います。
では、テストでKPIの数値は大幅に改善したのに、肝心のCVRは改善しなかった場合、
そのテストはどのように活かしたらよいでしょうか。

今回は、KPIが改善したテストのデータを分析し、フォローテストでCVRの改善に成功した事例を全2回に分けてご紹介します。

 
目次

A/Bテスト改善を行った背景
└お気に入り機能を使ったユーザーはCVに繋がりやすい!
 施策内容
 └お気に入り機能をアピールし、利用を促す施策を実施
 結果
 └お気に入り利用率は上昇したものの、その後のCV率の改善には至らず…
 考察
 └お気に入り利用率の改善=CV率改善ではなかった!
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A/Bテスト改善を行った背景

今回改善を行うのは中古車販売サイトの詳細ページです。

事前にGAの分析結果から、お気に入りページを経由しているユーザーは他のユーザーに比べてCVしやすいことがわかっていました。

・お気に入りページを経由しないでCVしたユーザーの数値: 4.18%
・お気に入りページを経由してCVしたユーザーの数値: 5.55%

お気に入り機能を利用すると車種の比較を行うことが出来るため、欲しい車種を比較したユーザーのCV意欲が高まったと考えられます。
これらのデータと推測から、お気に入りボタンのタップ率を主要KPIとして重視していました。

しかし、現在お気に入りボタンのタップ率が低いことがクライアントからの課題として挙げられていました。

・一覧ページでのお気に入りボタンタップ率: ページ全体のタップのうち1.17%
・詳細ページでのお気に入りボタンタップ率: ページ全体のタップのうち1.11%

<仮説>

お気に入りボタンのタップを促すことで、お気に入りページでユーザーが欲しい車種を比較しやすくなり、CVRが改善するのではないか。

施策内容

・追従領域にお気に入りボタンを追加
・お気に入り機能のメリット訴求
・ヘッダーのお気に入り機能の強調


<追従領域にお気に入りボタンを追加+ヘッダーのお気に入り機能の協調>
元のパターン             テストパターン
     


<お気に入り機能のメリット訴求(ポップアップ)>
元のパターン             テストパターン
   

結果

KGI CTAボタンクリック: 改善率 97.53%(有意差なし)
KPI お気に入りボタンタップ: 改善率158%(有意差100%)

KGIの改善にはなりませんでしたがお気に入りボタンをタップしたユーザーのCV意欲は高まっていると考えられるので、良い結果だという判断でした。
しかし、まだ改善のポイントがあるはずだと、データを細かく分析、考察しました。

考察

計測結果から、お気に入りボタンのタップは増えているものの、お気に入りページ到達はほとんど増加していないことがわかりました。

 お気に入りボタンタップ:改善率 158%
 お気に入りページ到達:改善率 107%

これらを基に、次のように考察しました。
 ・お気に入りボタンのタップからCVまでのリードタイムが発生しているのではないか
 ・お気に入りボタンのタップ率は158%上昇したが、KGIのCTAボタンクリック率が97.53%に微減したことから、お気に入り登録したユーザーがCVしなくなったのではないか
・テストパターンでお気に入り登録を促すことで、本来すぐにCVするかもしれなかったユーザーの行動(意思決定)を迷わせることになったのではないか

この結果を活かしてどのようなフォローテストを実施したのかは、
次回ブログにてご紹介いたします。

 次回ブログはこちら:【フォローテスト事例】中間KPIは上がったけどCVRは改善しなかった…→フォローテストでCVRが110%アップ!


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