【ABテスト事例】CVに繋がりやすい導線を分析し、トップページのコンテンツ追加によりCVR166%改善!!
2021年2月12日

サイト内にコンテンツの種類が多数存在している場合、どのコンテンツがよく閲覧されているかはほとんどの方がよく把握されていると思います。

複数コンテンツに対する一般的なCVR改善施策としては、
・多く閲覧されているコンテンツから順にトップページ等で配置する
・多く閲覧されているコンテンツ内の情報を、よりユーザビリティに沿ったデザインに変更する
等が挙げられます。
このように、多く閲覧されているコンテンツに対して優先的に施策を実行していくかと思います。

しかし、現状で多く閲覧されているコンテンツは、果たして本当にユーザーをCVに転換するために重要なコンテンツでしょうか?

多く閲覧されているからといって、そのコンテンツ自体に興味を持っているとは限りません。
クリックするインセンティブとしては、スクロールして最初に出てきたからとりあえずクリックしてみた、や目立つデザインだからクリックしてみたくなったなども考えられます。

とすると、このまま多く閲覧されているコンテンツを優先して表示させ目立つように配置しても、多く閲覧される状況は変わらず、現状の延長線上でのみCVRを改善していく事となってしまいます。
このサイクルでの改善活動は多少のCVR上昇はあっても、劇的な改善は難しくなってしまいます。

そこで、この状況を打開するために、コンテンツの閲覧数ではなく、閲覧したユーザーのCVRに着目しました。

現時点で閲覧数が他コンテンツと比べて少なくても、実は閲覧後のCVRが高いコンテンツが存在することがあります。

あなたのサイトで、CVへの貢献度が高いコンテンツはありませんか?
そのようなコンテンツをデータから精査し、より接触しやすいようにページに配置して導線を強化することで、CVR改善に繋がるかもしれません。

目次

A/Bテスト改善を行った背景
└特定のコンテンツを見た後のユーザーはCVに繋がりやすいことが判明
 施策内容
 └CVに繋がりやすいコンテンツをよりユーザーの目に留まりやすく変更
 結果
 └CVRの大幅改善に成功!
 考察
 └「カスタマーレビュー」はユーザーの意思決定の際の重要な指標
ご質問やお問い合わせに関して


A/Bテスト改善を行った背景

さて、今回ご紹介するのは、とある映像制作サービス会社のWebサイトでのCVR改善事例になります。

業種:動画制作サービス
サイトの形式:本体サイト
KGI:問い合わせ完了ページ遷移
KPI:問い合わせフォーム遷移、CTAボタンクリック

<課題>

WebページからCV(予約完了)に至るには、各ページのCTAボタンからお問い合わせページに遷移し、問い合わせフォーム入力後、送信する必要があります。

サイト内コンテンツとしては、「動画制作実績ページ」・「価格ページ」・「サービス内容ページ」・「お客様の声ページ」が主にあり、この順にページ遷移され、多く閲覧されていました。
最もランディングが多いトップページはページ上部にグローバルナビゲーション、KV内にCTAボタンが設置され、その下に「動画制作実績」・「価格」・「サービス内容詳細」ボタンが設置されており、ページ中部には「動画制作実績」の一部を一覧表示していました。

「動画制作実績ページ」・「価格ページ」・「サービス内容詳細ページ」はTOPページのFV下にボタンが表示されていることから、セッション数が多くなっていました。それらと比較して「お客様の声ページ」への遷移率は低く、ページ内であまり重視されていませんでした。

しかし、VWO上で数値を分析すると、トップページにランディングしたユーザーの内、「お客様の声ページ」に遷移したユーザーは、その他のページに遷移したユーザーよりもCVしやすいことが分かりました。

現状、「お客様の声ページ」へ遷移するには、グローバルナビゲーション後方をクリックするしかなく、トップページ内には遷移導線が設置されていませんでした。

そこで、以下の通り仮説を立て、施策を検証しました。

<仮説>

情報収集しているユーザーに対し、「お客様の声」への接触を高めることで、CVRを上昇させることができるのではないか。


施策内容

トップページ中部(動画制作実績一覧下)に「お客様の声」(レビュー)の一部を一覧表示で追加。


結果

テストパターン 勝ち(問い合わせ完了ページ遷移 改善率166.12% 有意差97%

問い合わせ完了のCVRが166%改善し、有意差97%と高い数値が得られました(有意差97%とは、100回同テストを実施した場合、97回はテストパターンが勝ちとなる統計的数値)。
また、主要KPIとして計測していた、お問い合わせページ遷移に関しても、テストパターンにおいて改善率134.42%, 有意差92%という結果が得られました。


考察

仮説通り、「お客様の声」への接触率を高めることで、CVRを上昇させることができました。
動画制作を依頼する顧客目線に立って考えても、数ある動画制作サービスの中からどの会社を選択するかを意思決定するにあたり、カスタマーレビューは重要な要素となることが分かりました。

多種多様な業種や用途の動画制作実績を見ることで、サービス内容を伝えることはできますが、それをユーザーに自分事として捉えさせるにはあと一歩後押しする情報を欲していたのではないかと推察できます。

同規模同業種の他社が、サービスに満足している様子を見せたことで、迷っているユーザーをCVさせることができたのだと考えられます。

このように、実際そのサービスが優れていても、新規顧客がCVするかどうかはページの見せ方や導線の作り方次第で変化します。
貴社のサイトはが本当に最適な設計となっているか、VWOを用いて検討してみてはいかがでしょうか?

株式会社SHIFTでは細かい分析や施策の立案、実装を連続的に実施、PDCAサイクルをしっかり回していくコンサルティングサービスも提供しております。

もし、CRO・LPOに行き詰まっている、リソースが不足しているなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。


関連記事

【フォローテスト事例】中間KPIは上がったけどCVRは改善しなかった…→フォローテストでCVRが110%アップ!
【ABテスト事例】ニーズに合わせた導線設計でCVR212%改善!!


ご質問やお問合せに関して

お客様のCROのどんなお悩みでも我々株式会社SHIFTはいつでもお力添えさせていただきますので、
小さなお悩みだったとしても、お気軽にご相談ください。

 

 

 

一覧へ戻る