UI/UXとは?UI/UXそれぞれの定義・違い、改善する上でのポイントを解説
2021年8月13日

顧客満足度を高める上で、UI/UXは近年非常に重要な概念として扱われ始めています。
ですがUI・UXの意味をハッキリとイメージできる人は、まだまだ少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、具体例も交えながらUI・UXの定義やそれぞれの関係性について深堀りしていきます。これを期に皆さんも、UI・UXに対する理解を深めていきましょう!

UI(ユーザー・インターフェース))、UX(ユーザー・エクスペリエンス)とは何か

UIとは、その定義

UI(User Interface: ユーザーインターフェース)を直訳すると、「ユーザーとの接点・接合面」となります。
Webマーケティング上におけるUIは、 サービス・商品を利用するにあたってユーザーが目に触れたり使用する部分のことを指します。

 例:Webサービス(ソフトウェア)においては・・・
   Webサイトのデザイン、字のフォント、サーチボックス、ハイパーテキスト など

ここ最近ではWebサービスにおけるUIが注目されがちですが、下記の具体例のようにハードウェアにおいてもUIは存在します。

 例:商品(ハードウェア、今回はスマートフォン)においては・・・
   画面、音量ボタン、電源ボタン など

UXとは、その定義

UX(User Experience: ユーザー・エクスペリエンス)を直訳すると、「ユーザー体験」となります。
マーケティングにおけるUXは、ユーザーが製品・サービスを通して得られるような体験・感じたことを指します。

 例:製品(今回はWebサイト)の場合のUX
   ・デザインが綺麗
   ・字のフォントが読みやすい
   ・購入ページまでの導線が分かりやすい など

UXは、使用したユーザーがその商品に抱いた感想だと考えれば、UXの定義をイメージしやすいのではないでしょうか。

UI/UXの違いとは

ここまでの説明で、

  • UIは、サービス・商品を利用するにあたってユーザーが目に触れたり使用する部分
  • UXは、ユーザーが一つの製品・サービスを通して得られるような体験・感じたこと

であることは皆様にご理解いただけたかと思います。
ですが、UI/UXの定義は混同されがちです。一体何故なのでしょうか?
それは、UIはUXを高める上で重要な要素である、という関係がUI/UXの間で成立しているからです。

ユーザーにより良い体験をしてもらうには、より良いUIをデザインすることが不可欠となります。
ユーザーとの接合面であるUIのデザインが良くないと、ユーザーは良くない体験をしたという印象を抱き、結果的にUXに悪影響が現れてしまうのです。
このように、UI/UXは切っても切り離せない関係にあります。

UIとUXはその意味が混同されがちですが、UI・UXの定義はそれぞれ別物であることを理解しましょう。
また、ユーザーはUIを通してUXを得ると捉えれば、UI/UXの違いが理解しやすくなるのではないでしょうか。

UI/UXデザインの成功事例

UIデザインの成功事例

ここで、実際にUIを改善した結果成功を収めた事例を紹介致します。

米オバマ元大統領 選挙活動サイト

最も代表的なUI改善の成功事例は、米オバマ元大統領の選挙活動サイトでしょう。
オバマ氏は2007~2008年の選挙活動において、当時あまり認知度が高くなかったABテストを用いることで、自身のサイトのUIデザイン・改善に着手しました。

ABテストとは、例えばWebサイトや広告画像といったものをAパターン、Bパターンというように複数用意し、そのどれがより良い結果を出すのか検証するWebマーケティング手法です。
今日において、ABテストはUIデザインを改善する手法として欠かせないものになっています。

オバマ氏陣営はそのABテストを用いることで数パターンのUIデザインを構築し、そのどれが最も寄付金を集めることができるか精査しました。
その後最も良いと判明したUIデザインを採用した結果、オバマ氏陣営は約6,000万ドルの寄付金を追加で集めることに成功したのです。
このことから、オバマ氏公式サイトの事例はよくUIデザイン・改善の成功事例として取り扱われます。

UXデザインの成功事例

ここで、UXデザインの成功事例を2つ紹介致します。

Coke ON

Coke Onとはコカ・コーラ社の公式アプリです。
アプリを通じて自動販売機に接続すればスタンプを集めることが出来ます。
そのスタンプを15個集めると、ユーザーは好きなドリンクを1つ無料で交換できる仕組みです。

コカ・コーラ社はCoke Onを通じて、スタンプを集めることが楽しい・無料でドリンクを交換できて嬉しいという新しいUXデザインを実現しました。

LINE

次の実例は、皆さんご存知のSNSアプリ「LINE」です。

LINEが登場する以前は、一般的にはメールや電話が主な連絡手段でした。
従来のメールサービスでは、自分が送信したメールや相手から送られてきたメールをそれぞれ都度開いて確認する必要があったのです。

しかし、LINEは、送信・受信したメッセージを時系列順に確認できるという新しいUXデザインを実現しました。
また、グループチャット機能の実現により、複数人での同時会話も可能となりました。

このようなUXデザインを実現した結果、LINEは国内使用率96%(2021年現在)を誇る爆発的ヒットを記録したのです。

UI/UXを改善する上で重要なポイント

UI/UXを改善する上では、以下の2点が重要となります。

目的・ゴールを明確に設定する

1つ目は、目的・ゴールを明確に設定する、という点です。
どのようなユーザーに向けて発信しているのか、ユーザーにどのような行動を起こしてほしいのか、といった目的・ゴールが明確になれば、おのずとUI/UXデザインの改善点が明確になります。

目的は、

  • 自社が提供するサービスが解決できることはなにか
  • 我々はどのようなユーザーに向けて発信しているのか

ゴールは、

  • ユーザーに商品を購入してほしい
  • ユーザーに資料請求してほしい    

といったものが具体例となります。

逆に目的・ゴールを意識せずにUI/UXデザインの改善に着手してしまうと最終的なUI/UXデザインが曖昧なものとなってしまいます。
ユーザーはどんな人なのか、製品やサービスでユーザーはどのようなことをしたいのか、何を求めようとしているのかなどユーザー目線で考えなくてはいけません。
そして、製品やサービスでの体験を通してどのような気持ちを抱くのかが重要であるため、ユーザーに好印象を与えるUI/UXデザインが必要となります。

UI/UXデザインをユーザーの目線に立って構築する

2つ目は、UI/UXデザインをユーザーの目線に立って構築する、という点です。
商品・サービスを利用するのはユーザーです。ユーザーの目線に立ってUI/UXデザインについて考えてみると、ユーザーは何を求めているのか・ユーザーはどのような問題を解決したいのかといったイメージがより掴みやすくなり、結果的にUI/UXデザインの改善案が浮かびやすくなります。

具体例として、あなたは今最高品質が売りであるスポーツ用品ブランドのWEBページ改善に着手していると考えてみて下さい。

この場合ユーザーに対して、「WEBページに訪れるユーザーは、商品に対してより良い品質を求めている」「ユーザーは他社商品では解決できない問題を、自社商品の高い品質を通じて解決しようとしている」といったイメージが出来るはずです。

そのようなイメージが浮かぶと、自社ページにおいては商品の品質を強調すべきだという結論にたどり着きます。

具体的な解決策としては、「商品紹介ページにおいて、品質を紹介する文言を強調する」「グラフを利用して、他社と比べて自社製品のクオリティが傑出していることを強調する」といったものが挙げられるでしょう。

このようにユーザーの目線に立ったUI/UXデザイン構築を行うとより良いUI/UXデザインが実現し、またデザインを構築する側にとっても一連の流れがスムーズになるというメリットが生じます。

逆にユーザーの目線を取り入れずにUI/UXデザインを行ってしまうと、目的・ゴールの説明でも触れたように最終的なUI/UXデザインが曖昧なものとなってしまいます。

先程のスポーツ用品ブランドの具体例を再度用いてみましょう。
ユーザーの目線に立たなければ、先述したユーザーに関するイメージは浮かびません。
その結果「品質が売りであるにも関わらず価格の方が目立ってしまう」「品質の良さが伝わらず、結果的に評価されない」といった問題点が生じてしまいます。

このような問題が生じてしまうと、最終的にユーザーに対してUI/UXデザインが受け入れてもらえない可能性が高くなります。

このように、ユーザーの目線に立つことはUI/UXデザインを構築する上で重要となります。

まとめ

今回はUI/UXについて紹介させて頂きました。以前よりイメージは湧きやすくなりましたか。

UIの定義は「サービス・商品を利用するにあたってユーザーが目に触れたり使用する部分」、UXの定義は「ユーザーが一つの製品・サービスを通して得られる体験・感じたこと」です。
そしてUI/UXの間には、UIはUXを高める上で重要な要素である、という関係が成立しています。さらにUI/UXを改善する上で重要なポイントとして、「目的・ゴールを明確に設定する」「UI/UXデザインをユーザーの目線に立って構築する」の2点をお伝えしました。

Webマーケティングに携わる上で、UI/UXの重要性はより増しています。是非これらの意味を理解し、よりよい顧客価値を創造していきましょう!

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